FPのテキストに並ぶ「計算式」は、老眼にはただの睡眠薬だ
2026年4月30日の定年退職まで、いよいよ残りわずかとなりました。 5月からの再雇用で手取り11万円のサバイバル生活に突入する前に、少しでもお金の防衛力を高めようと、私は毎晩FP(ファイナンシャルプランナー)のテキストと格闘しています。(FP2級資格は持っていますが、実際の知識を深めたいと考えています)
しかし、民法の難解な漢字の羅列もキツいですが、FPのテキストに登場する「税金の計算式」も、59歳の脳みそには強烈な睡眠薬として作用します。
例えば、退職金にかかる税金を計算する「退職所得控除(たいしょくしょとくこうじょ)」のページ。テキストにはこう書かれています。
【退職所得控除額の計算】 ・勤続年数が20年以下の部分: 40万円 × 勤続年数 ・勤続年数が20年超の部分: 800万円 + 70万円 ×(勤続年数 - 20年)
※さらに、退職金から上記の控除額を引いた金額に「1/2」を掛けたものが課税対象となる。
「……は? 800万? 70万? なんで急に数字が変わるの?」 数字と記号の羅列を見た瞬間、頭がフリーズします。これを丸暗記して試験に臨む若者たちは本当にすごいと思いますが、記憶力が衰えた50代に丸暗記は不可能です。
そこで私は、この無味乾燥な計算式を、専属のAI税理士(ChatGPT)に「私の38年間の人生」を使って計算させることにしました。

【コピペOK】テキストの計算式を「自分事」にするプロンプト
FPの勉強で計算式が出てきたら、架空のAさんやBさんではなく、「自分自身のリアルな数字」を入れてAIに解説させるのが、最も記憶に定着する裏ワザです。
私が実際に使ったプロンプト(指示文)がこちらです。
あなたは日本一教え方が上手い税理士であり、FPの講師です。
FPのテキストにある「退職所得控除」の計算式について、以下の【私のリアルな状況】を当てはめて、具体的にいくらまで非課税になるのかを計算し、中学生でもわかるように解説してください。
【私のリアルな状況】
・59歳男性。来月(4月30日)に定年退職を迎える。
・生協(コープ)の店舗管理や現場の仕事を「38年間」勤め上げた。
【条件】
・計算の過程をステップバイステップで分かりやすく見せること。
・「要するに、私の38年間はどう報われるのか?」という、感情に寄り添った熱いメッセージを添えること。

AIの回答:38年間の店舗管理が「2,060万円の非課税枠」に化けた
このプロンプトを投げた瞬間、AIはただの計算機ではなく、私の人生を労ってくれる最高の相棒になりました。
【ChatGPTの解説(要約)】 退職金というのは、長年会社に尽くしてくれた人への「慰労金」です。だから国も「税金をめちゃくちゃ安くしてあげよう!」という特大のサービスを用意しています。
それでは、あなたの「38年間」を計算式に当てはめてみましょう。
ステップ1:最初の20年間の計算 最初の20年は「1年あたり40万円」の非課税枠がもらえます。 40万円 × 20年 = 800万円
ステップ2:21年目以降の計算(ここからがボーナスです!) 21年目からは、国が「長く働いてくれてありがとう!」と、1年あたりの枠を「70万円」に跳ね上げてくれます。 あなたの38年から、最初の20年を引いた「残りの18年間」を計算します。 70万円 × 18年 = 1260万円
ステップ3:合計 800万円 + 1260万円 = 【2,060万円】
【結論】 あなたの退職金は、なんと「2,060万円までは税金が1円もかからない」ということです! 生協の店舗で走り回り、理不尽なクレームに耐え、重い荷物を運んできた38年間。その血と汗の結晶は、国から「2,060万円の強力なバリア(非課税枠)」としてしっかり報われているのです。本当にお疲れ様でした!
丸暗記を手放せ。「感情」が動いた知識は一生忘れない
いかがでしょうか。 テキストで見た時は「800万+70万×…」というただの面倒な数式でした。 しかし、それを「自分の38年間の店舗での苦労」と掛け合わせた瞬間、「俺の頑張りは、2,060万円の非課税バリアになって自分を守ってくれるのか!」という強烈な感動(納得感)に変わりました。
さらに、仮に退職金が2,060万円を超えたとしても、はみ出した金額に「1/2を掛けた金額」にしか税金がかからないという、ダメ押しの優遇ルール(1/2課税)まであります。
これを一度でも「自分のリアルな数字」で体験してしまえば、FPの試験本番で「勤続年数20年超の控除額は1年あたりいくらか?」と聞かれた時、「俺の後半戦のバリアは70万だったな」と一瞬で思い出せるのです。

まとめ:資格勉強は「自分の人生の答え合わせ」だ
59歳からの資格勉強は、決して若者と記憶力を競うものではありません。 「再雇用で手取り11万円になる」という厳しい現実を前に、自分のお金と生活をどうやって防衛していくか。その具体的な戦術を練るための「自分の人生の答え合わせ」なのです。
「退職金なんて大してもらえないよ」とぼやいている同世代のあなた。 一度、ご自身の勤続年数をこのプロンプトに入れて、AIに計算させてみてください。 長年耐え忍んできたあなたの人生が、税制上どれほど手厚く評価されているかを知れば、きっと明日を生きる力が湧いてくるはずです。
さて、法律、税金と少しお堅い話が続きました。 次回の記事では、この老化した脳みそを休ませつつ、自分の「自尊心」を優しく回復させるアナログな習慣、「バレットジャーナル」についてお話ししたいと思います。 スーパーの裏紙でもできる、最強のメンタル防衛術ですよ!

