マウスを動かすという行為は、構造的にひどく非効率である
日中、店舗を歩き回り、重い荷物を動かし、パートさんたちと現場を回す。 クタクタになって新宮町の自宅へ帰り、夜は老後の防衛資金を稼ぐためにパソコンを開き、ブログ(SWELL)とAI(ChatGPT)の画面を睨みつける。
そんな毎日を続けていたある夜、私の右腕に異変が起きました。 手首から肘にかけて、ピキッとした鋭い痛みが走るようになったのです。いわゆる「腱鞘炎(けんしょうえん)」の初期症状でした。
手首の痛みの原因は明白です。「標準的なマウスを、机の上で引きずり回しているから」です。
冷静に考えてみてください。 画面上のわずか数ミリのカーソルを動かすために、わざわざ150グラムほどのプラスチックの塊を握りしめ、手首や腕全体を使って机の上を滑らせる。少しズレたら、マウスを持ち上げて元の位置に戻す。 これは、人間のエネルギーの使い道として、構造的にひどく非効率です。
「このまま手首が壊れたら、5月からの手取り11万円の再雇用生活を乗り切るための副業(ブログ)が書けなくなる」 強い危機感を抱いた私は、長年慣れ親しんだ標準マウスを捨てる決断をしました。

「トラックボールマウス」という異形のデバイス
私がAmazonでポチったのは、ロジクールなどのメーカーが出している「トラックボールマウス」です。 マウスの横にパチンコ玉のような丸いボールが埋め込まれており、それを「親指」でコロコロと転がしてカーソルを操作します。

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価格は数千円から、高いものでは1万円を超えます。時給1,300円の現実を生きる59歳にとって、マウスに数千円の出費は痛い。しかし、手首が壊れて病院送りになるリスク(医療費と時間の損失)をFP(ファイナンシャルプランナー)的視点で計算すれば、これは「絶対に回収できる投資」だと判断しました。
最初の3日間は「窓から投げ捨てたくなる」ほどストレス
自宅に届いたトラックボールマウスに手を乗せてみました。 ……全く、思い通りに動きません。
これまで何十年も「腕全体」でマウスを動かしてきた脳みそが、急に「親指だけ」でカーソルを動かせという指令にパニックを起こすのです。 SWELLの編集画面で文字を選択しようとしても、親指がプルプル震えて明後日の方向へ飛んでいく。
「こんな使いにくい代物、買って損した。窓から投げ捨てて、元のマウスに戻したい」 最初の3日間は、そんな強烈なストレスと戦うことになります。

1週間後、手首の激痛が完全に消滅した
しかし、そこからが人間の(たとえ59歳の老化した脳であっても)適応力の凄いところです。 1週間も使い続けると、脳の回路が完全に切り替わります。
親指の腹でボールを弾くように転がすだけで、前回導入した「デュアルモニター(2画面)」の端から端まで、カーソルが一瞬でワープするようになりました。
そして何より最大の衝撃は、「手首の痛みが完全に消滅した」ことです。
本体は机の上にドシッと置いたまま、1ミリも動かしません。動かすのは親指の関節だけ。 手首や腕、ひいては肩にかかる負担がゼロになったのです。店舗管理の立ち仕事で疲労困憊した右腕を、机の上に「ただ休ませておくだけ」でブログが書ける。これは一種の感動でした。
さらに、マウス本体を動かす必要がないため、机の上が資料やFPのテキストで散らかっていても、「マウスを置く手のひらサイズのスペース」さえあれば、どこでも快適に作業ができます。

まとめ:慣れ親しんだ非効率より、新しい効率へ降伏せよ
「今まで普通のマウスでやってきたんだから、わざわざ新しい操作を覚えるのは面倒くさい」 そう言って、多くの50代が新しいテクノロジーやガジェットを拒絶します。
しかし、手取り11万円という過酷なサバイバル生活を生き抜くためには、これまでの「自分の常識」を疑い、身銭を切ってでも自分の体を守るツールを導入しなければなりません。
トラックボールマウスへの移行は、最初は苦痛を伴います。 しかし、その3日間の苦痛を乗り越えて「親指操作」に降伏した先には、手首の痛みから完全に解放された、快適な執筆環境が待っています。
もしあなたが今、パソコンの前に座って「肩が凝る」「手首が痛い」と感じているなら。 今すぐ普通のマウスをゴミ箱に捨てて、トラックボールという異形のデバイスに手を乗せてみてください。 その数千円の投資は、あなたの副業寿命を確実に5年は延ばしてくれますよ。
