「〇〇さん、再雇用の手続きをするので『雇用保険被保険者証』を持ってきてください」
人事担当者からそう言われた時、私は笑顔で「はい」と答えつつ、背中に冷や汗が流れるのを感じました。
(雇用保険…? あのペラペラの白い紙か? 38年前に入社した時にもらったやつ? 今どこにあるんだ…?)
家に帰り、押し入れの奥にある「重要書類」と書かれた缶の箱をひっくり返しました。 出てきたのは、昔の賃貸契約書、子供のへその緒、期限切れのパスポート…。 肝心の保険証が見当たりません。
定年退職や再雇用の手続きには、昔の書類が必要です。 今回は、紛失しがちな「2大重要書類」の行方と、見つからない時の「魔法の解決策」についてお話しします。

捜索対象①:ペラペラの白い紙「雇用保険被保険者証」
これが一番の曲者(くせもの)です。 健康保険証のようなカードではなく、縦長の「薄い白い紙」です。
これがなぜ必要かというと、雇用保険の「資格喪失(定年退職)」と「資格取得(再雇用)」の手続きに、そこに記載されている「被保険者番号」が必要だからです。
【もし見つからなかったら?】 安心してください。ハローワークに行けば、即日再発行してくれます。 もっと言えば、会社によっては「マイナンバー」さえわかれば、ハローワークへの照会で番号を調べてくれる場合もあります。
「ない!」と焦って部屋中をひっくり返す前に、素直に人事に「見当たりません(テヘペロ)」と相談するのが、実は一番の近道だったりします。
捜索対象②:オレンジか青の「年金手帳」
次は年金です。 私たちの世代は「オレンジ色」か「青色」の手帳を持っているはずです。
「これもなくした気がする…」 という方。実は2022年4月から、年金手帳は廃止され、「基礎年金番号通知書」という書類に切り替わっています。
【もし見つからなかったら?】 これもお近くの「年金事務所」で再発行が可能です。 また、現在はマイナンバーと基礎年金番号が紐付いているため、役所の手続きのほとんどは「マイナンバーカード」があれば事足ります。
ただ、会社の手続き上、「基礎年金番号を確認したいから、手帳(または通知書)のコピーをくれ」と言われることは多々あります。 やはり、手元にあるに越したことはありません。
結論:最強の身分証は「マイナンバーカード」
ここまで書類の話をしてきましたが、FPとして断言します。 これからの時代、紙の書類を探すよりも「マイナンバーカード」を確実に作っておくことの方が100倍重要です。
- 雇用保険の手続き
- 年金の手続き
- 確定申告(副業やるなら必須!)
これら全て、マイナンバーカードがあればスムーズに進みます。 逆に、これがないと再雇用後の「高年齢雇用継続給付」の申請などで、いちいち住民票を取りに行ったりと面倒なことになります。
まとめ:机の中の断捨離をしよう
定年退職は、会社のデスクだけでなく、自宅の「書類整理」をする良い機会です。
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳(基礎年金番号通知書)
- マイナンバーカード
この「三種の神器」だけは、すぐ出せる場所にまとめておきましょう。 4月1日の朝、「あれがない、これがない!」と妻に当たり散らして熟年離婚…なんてことにならないように。
さて、事務手続きの準備は整いました。 次回はいよいよ最終回。 「手取り11万円の生活」が始まる日。そして、私が選んだ「新たな戦い方」について宣言します。
