「急に辞めるなら、損害賠償を請求する」 「入社にかかった研修費と採用コスト、全額返してもらうぞ」
退職を切り出した途端、上司からこんな言葉を投げつけられませんでしたか? 裁判、訴訟、数百万円の請求…。 真面目な君ほど、恐怖で足がすくんでしまうでしょう。
安心してください。その損害賠償、1円も払わなくていいです。
私は38年間会社に勤め、管理職として多くのトラブルを見てきました。 また、現在はFP(ファイナンシャルプランナー)として法律の勉強もしています。 その両方の視点から断言します。 「一般社員が辞めたくらいで成立する損害賠償なんて、日本ではほぼ存在しない」のです。
今回は、ブラック企業がよく使う「脅しの手口」と、それを無視して良い「法的・経済的な根拠」を解説します。
なぜ会社は「訴える」と言いながら訴えないのか?
上司が「訴えてやる!」と息巻いても、実際に裁判所から通知が来ることは99.9%ありません。 理由はシンプル。「会社が大赤字になるから」です。
理由①:弁護士費用の方が高い(コスパ最悪)
君一人を訴えるために、会社は弁護士に着手金や成功報酬を支払う必要があります。 裁判になれば最低でも50万〜100万円はかかります。 仮に君から「引継ぎ不足の損害」として数万円取れたとしても、完全に赤字です。 経営感覚のある会社なら、そんな無駄なことは絶対にしません。
理由②:法律が君を守っている(賠償予定の禁止)
労働基準法第16条では、「あらかじめ違約金や損害賠償額を決めてはいけない」と定められています。 「3年以内に辞めたら100万円払え」という契約書にサインさせられていても、その契約自体が違法で無効です。 「研修費を返せ」というのも、それが業務に必要な研修であれば、返還請求は認められません。
理由③:そもそも「損害」を証明できない
「君が辞めたせいで売上が落ちた!」と上司は言うでしょう。 しかし裁判では、「君が辞めたこと」と「売上ダウン」の直接的な因果関係を会社側が証明しなければなりません。 「他の社員が頑張ればカバーできたはずだ」と反論されれば終わりです。 一社員の退職で傾くような会社は、経営者の責任であって、君の責任ではありません。

解決策:脅しが怖くて動けない時は?
理屈では「安全だ」とわかっても、毎日顔を合わせる上司から 「弁護士出すぞ」「実家に請求書送るぞ」 と怒鳴られ続けるのは、精神的に限界ですよね。
そういう「話の通じない相手」には、まともに反論してはいけません。 「第三者の盾」を使って、強制的に黙らせるのが正解です。
私が別の記事で紹介している「労働組合が運営する退職代行」を使えば、会社側の態度は一変します。 なぜなら、労働組合を相手に不当な脅し(損害賠償請求など)をすると、会社側が「不当労働行為」で逆に訴えられるリスクがあるからです。
▼「訴えるぞ」と脅す上司を黙らせる、最強の「盾」はこれだ 👉 退職届を出せず震える君へ。38年勤めた元管理職が教える「一番安全な逃げ方」

- 「損害賠償」は、君を引き止めるためのただのハッタリです。
- コスパが悪すぎて、会社は絶対に訴えられません。
- それでも怖いなら、個人の力ではなく「組織(組合)」の力を使って、安全に縁を切ってください。
